訃報を知ったのは深夜だった。
昨日はPCを開いていなかったので、心肺停止状態だったのも知らず、就寝直前にマイミクさんのメッセージを読んでびっくり。
すぐにPCを開いて情報を探し回ること2,3時間…。
一旦寝たものの、2時間ほどでまた眼が覚めてしまい、8:00からの日テレの番組TOPを最初からしっかり見られた。
三沢選手を見て、体調が悪そうだというのはきっと誰もが感じていたことだと思う。
特にファンでもなかった私がそう思うのだから、事情を良く知っているファンの方は非常に心配していたのではないか。
後だしジャンケンみたいだが、いつだったか試合中の三沢選手の顔を見て、その顔色の悪さや表情にびっくりして病気なんじゃないかと思ったことがある。
何度か書いているが、似顔絵を描く関係で人の表情がけっこう気になるタチである。
長年プロレスを観ていたが、それまで見たこともない、ただのダメージから来るものではない表情が気になっていた。
例えは悪いが、いじめられっ子がいじめられているような…。
そして、私の問題はそこからである。
そのような違和感を持ったのに、そのままスルーしてしまったのだった。
試合は見続けていたのだが、特にファンではないという意識からか、
「あ~疲れているんだな~」という感想で終わってしまった。
そこで違和感を持ったのなら、ナゼその感覚を信じて観察しなかったのか(便宜上、「観察」という言葉を使いますが、ファンの皆さんすみません)。
この場合、三沢選手という「人」を見るのではなく、「表情」を見るべきだったのだ。
「違和感を持った」という感覚は「勘」のようなものだと思うけど、そもそも「勘」というのは経験から導き出された統計である。
今まで二十数年間、毎週毎週、何人もの選手の表情を見続けて、その蓄積されたデータに照らし合わせて「コレはおかしい」と無意識が教えてくれたようなものだ。
「無意識」の解釈は、そちら系の書物を読んでいるとだいたいこういうことである。
私はユングが好きだったのでそれによると、
意識というのは、海に浮かぶ島である。海にはいくつもの島が点在して見えるが、一つの島が一人の人間の意識である。
その島は、海の中へ続いていく。その隠れた部分がそれぞれ一人の人間の「個人的無意識」である。
その更に下は、海の中で地面につながっている。どの島も同じ一つの地面につながる。この地面が「集合的無意識」である。
集合的無意識は、今までの人類全ての英知がつまっている。それぞれの個人は、無意識レベルで全人類とつながっている。
と、昔の拙い知識を引っ張り出してきてみた。
ちなみに、どこかのセミナーでフロイトの無意識の解釈を聞いたが、少し違ってしかも性に合わなかった(そういう問題?)ので忘れた(汗)
とにかく、その無意識の力を信じてよく表情を注視することが必要だったのだ。
そうすれば、私の中でなにかが変わった可能性も否定できない。
例えば、なぜこんな表情をしてしまうのか無性に知りたくなる、
「家庭の医学」かなにかで症状から原因を調べてみたくなる、
ネットでもその関係のサイトを見てみたくなる、
という具合に、自分が集中して取り組んでいることには、なぜかそれに見合った情報が目に付くようになる(おそらく無意識が選んでいるのだろう)のは誰もが経験したことがあると思う。
そして究極、理由はわからないがNOAHのフロントにメールを送りたくなる、とか。
新日ファンだからとか、根拠もないのにとか、そもそも人が人の心配をするのに条件などいらないのだ。
おそらくそういったメールもたくさん届いていたのだと思うが、例えば1通と100通では効果が違うと思う。
1通からは1通分の、100通からは100通分の無意識を感じ取る、ということはないだろうか?
その結果、何も変わらないかもしれない。でもやってみれば何かが変わる可能性が発生する。
今どうするかの選択によってその先が変わる。
もし取り越し苦労だったらこんな嬉しいことはないではないか。
大げさかもしれないけど、自分の感覚をもっと信じることが誰かの命を救うことにつながるのなら、みんなでもっと自分を信じよう。
外界の様々な要素によって自分を見つめる機会が減ってきたり、外界からの作用によって自分というものが脅かされることもあるが、本来の姿であれば、自分が一番自分を信じているはず。
ダークグレー。