長いこと、すっかり誤解していた。
この「ロンリー」、愛する彼女が自分の憧れる世界に飛び出していくのを応援しているのかと思っていた。
今日、何気なく和訳を読んでいたら全然違う風景が見えてきた。
「とてもたくさんの孤独」というのは、1人きりで行く彼女のことではなく、彼女を待つ彼自身のことだった。
フェアプレイが通用しない世界に踏み込んでいく彼女。
そう、フェアプレイが通用しない世界はたくさんある。
昔の私は、言わばイジワルな大人に邪魔されて裏通りを通っていたようなものだ。もちろん、自分にそれを跳ね返す力がなかったからなのだが。
通常の道を通っていたらできないような貴重な経験であり、その時の対処は一生の財産になった。今さらなかったことにはしたくない。
が、経験しなくても済むものならその方がいいに決まっている。必要な努力と意味の無い苦労は違う。
まぁ今思えばどうということはないが、過去を俯瞰できるようになった今、ふと周囲を見渡して思う。
実力のある若者には同じ思いをさせたくない。
日の当たる道を歩いて、真っ直ぐ伸びてほしい。
ゴールド。