マリー・アントニオの日記へようこそ…今日の気分を、好きな薔薇の花の色にたとえて日記に綴っています。現実には存在しない色もありますがそこはご愛嬌?
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プロフィール
HN:
マリー・アントニオ
性別:
非公開
自己紹介:
生年月日:1967年
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★日常、趣味、その他について感じたことをとりとめもなく綴っています。
★上記HPも興味があったら是非見てください。イラスト、ショートショート、エッセイ等を載せています。
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書店で著作権切れ映画シリーズを買っているのだが、今日4本目に「第三の男」を買った。
パッケージの裏にも「光の使い方が素晴らしい」と書いてあったので期待感が高まる。
ところで、以前同じように買って観てみた「カサブランカ」について。
感涙するほどではなかったが、考えてみれば、女性にとってはこの手の話は子どもの頃から少女漫画やらなにやらの定番ストーリーで、あまり新鮮味が感じられないという部分もあるかもしれない。
というかこの映画の方が古いのだから、上書きされた漫画の方を先に読んでいたわけだ。
内容についてだが、確かに言われてみれば、アメリカがいかに迫害された人達にとって自由で希望に満ちた国かというプロパガンダか?という点を差し引いたとしても、戦争中にこういった内容のものを作るというのは凄いことなのだろう。
この映画の主題は、自分では勝手に、主人公の「対象喪失」からの復活と見ている。
第三者から客観的に見れば、傷心しているのなら人と会わずに済む仕事をしながら自然と傷が癒えるのを待てばいいものを、わざわざ接客業をやって自分の不幸を見せ付けているように見えてしまうのだが、これは「対象喪失」における第二段階である「失った人物を思慕し、捜し求める」時期であると思われる。
接客業を選んだのも、失った女性に会えるかもしれないという希望・願望が心の底にあることを想像するに難くない。
そして3人の出会いによって第三段階の「断念・絶望」を経て、一気に第四段階の「対象からの離脱・自由・自立」に進むであろうことを予感させる。
2人を送り出したことでカタルシスを得たのだろうか。
おそらく、今後は次第に自然な情動を取り戻して行くのだろう。
もう一点、私が目を引いたのはラズロの人柄である。
地下活動をしているにも関わらず刹那的ではなく狂信的でもない地に足の着いたバランスの良い性格で、精神的にも周囲に対する姿勢・態度も終始紳士的で安定している。
私としてはラズロの方が魅力を感じるのだが、人柄という意味においてこの時期の主人公とラズロを比較するのは公平ではないと思われる。
まだ1回しか観ていないが、観るたびごとに新しい発見があるだろうと予感させる作品である。

シルバーグレー。

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