昨日、「ダヴィッドは好きではない」と書いたが、では好きな画家はというと。
まずこのドラクロワ!
自画像はあまり目にする機会がないけど、この絵を描いた人だといえば「あ~あれか」という方が多いんじゃないかな。
何年か前にこの絵が(確か)西洋美術館に来て見に行ったけど、やっぱりよかったなー。
もう一人、ブーシェ!
絶対王政の宮廷文化華やかなりし頃の、ポンパドゥール夫人をパトロンに持った幸運な人。
このブーシェやフラゴナールの享楽的な絵を見ていると現実を忘れられますね。
これはイタリアへ留学していた若き日のブーシェの自画像なのだが、この自画像、いいな~。
昨日のダヴィッドを引き合いに出すと、画家でありながらゴテゴテ装飾のついた椅子に座り、自我ムキ出しの表情を得意げに描くダヴィッドに対し、この素朴な家具、質素な服、第3者の目から見たような客観的な自画像。
留学中だから質素なのは当たり前かもしれないが、それなら描かないという選択もできたはずだ。
自己保身のためになりふり構わず、思想も良心も投げ打ってまで芸術家などと名乗るのではなく、どのような外的要素にも惑わされず、自己の価値観にのみ基づいて生きる人にあこがれるのですよ。
油色。