先日、お気に入りの喫茶店のことを書いたついでに、余談を少し。
喫茶店に初めて入ったのは小学校4、5年の時だった。
当時、電車で2つくらい下りの駅に割と広い公園があった。キャッチボール、スケートボード、テニス等ができ、休日には家族連れがピクニックをしていたりする公園で、学校の歩き遠足でも行ったことがある。
ある日曜日、その公園に同じクラスの男女6人くらいのグループで遊びに行った。
そして帰りに地元で男の子たちと別れたあと、女の子の一人、Aちゃんに誘われて近所の喫茶店に入ったのだった。もう一人の女の子はなぜか忘れたが来られなかった。
おそらく、オレンジジュースかクリームソーダかなにかを頼んだのだろうが、覚えていない。
Aちゃんはごく普通の子だったが、ほんの少しマセていたというかなんというか…。
通常、小学校2年生くらいまでは普通に男の子とも遊ぶと思うが、自我が芽生えると言われる3年生の頃からはその回数は減っていく。
そして4年生にもなると、一緒に公園にピクニックに行くなどというと一応「デート」と認識され、すっかりそういう機会はなくなってしまう。
しかし、Aちゃんはそういうことが好きなようだと、その喫茶店で話をしていて初めて知った。
今までにも何度もこういうことを企画して、男の子を誘って公園に行っていたらしい。
その場数からくる仕切り方も、同じ歳ながら感心してしまった。
家周辺で待ち合わせをして、20分ほどかかる最寄り駅まで歩いて行く時、男の子たちがずっと後ろの方でふざけながら歩いていたのを思い出し、
「(男の子たちは)どうして一緒に歩かなかったの。」
と聞くと、Aちゃんは
「近所だから一緒に歩くのが恥ずかしいんだよ。」
と言った。続けて
「いつも、向こうに行けば普通に一緒に遊ぶよ。」
とも。
正直、非常にびっくりした。
一緒に歩くのを恥ずかしがる男の子たちの心境と、それをわかっていて黙っているAちゃん…。
電車に乗る時も、姿が見えないと確認したくなる私に
「一緒の電車にちゃんと乗るから大丈夫だよ。出て行くと逃げて乗れなくなっちゃうよ。」
と言っていたことを思い出した。
その時は「なんだそりゃ」と思ったが、そういうことか。Aちゃんおそるべし。
男の子たちと別れてから喫茶店に入ったのも、おそらくAちゃんの機転というか、行動パターンなのだろう。
その喫茶店で、その日の男の子たちについて話が盛り上がったのだった。
しかしま~、ハタから見たらピクニック帰りのガキがオレンジジュースやらクリームソーダやらを飲みながら男の子の話で盛り上がっているとは。なんてことでしょう。
やるなら地元ではなく遠くの喫茶店でやれよって感じですね。
やはりというか、運悪くというか、ピクニックに行った男の子の友達(その子は行かなかった)に見つかった。
次の日、まるで悪いことでもしていたかのように学校でバラされたのだった。
Aちゃん、残念。ココだけツメが甘かったよ。
オールドローズ。