本日の薔薇の色
マリー・アントニオの日記へようこそ…今日の気分を、好きな薔薇の花の色にたとえて日記に綴っています。現実には存在しない色もありますがそこはご愛嬌?
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プロフィール
HN:
マリー・アントニオ
HP:
ROSE KHAOS~薔薇色の混沌~
性別:
非公開
自己紹介:
生年月日:1967年
★詳しくは
コチラ
★日常、趣味、その他について感じたことをとりとめもなく綴っています。
★上記HPも興味があったら是非見てください。イラスト、ショートショート、エッセイ等を載せています。
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「IT'S MY LIFE」
2006/07/30 [Sun]
※この記事は、リンク先のHP「ROSE KHAOS」内のカテゴリー「エッセイ」に掲載していたものです。
同カテゴリーの削除に伴い、当ブログに移転しました。
(2010/3/14)
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この振り絞るような、魂を揺さぶられる歌声。
男性的とも女性的ともつかない、アンドロギュヌスの魅力。
音の洪水に包まれ落ちていく安堵感と恍惚感。
2006年春頃からボン・ジョヴィを聴いている。それこそ飢えた野犬のように聴いている。そしてとりわけ胸を打たれた曲が、この「IT'S MY LIFE」だ。
この曲が入っているアルバムの解説にはうろ覚えだが、短期間のうちにあまりにもビッグネームになってしまい、そのプレッシャーに押しつぶされそうになったボン・ジョヴィが、周囲の評価を気にせず、自分の信じた道を行こうという決意を歌った曲だと書いてあったように記憶している。
最初の、「ダン! ダン!」という力強い、おそらくドラムの音。
早歩きのようなテンポ。
そして荘厳なサウンド。
別の曲のリスナーレビューで、「エネルギーを消費した後のような爽快感」と書いている人がいたが、この曲についても同じような感覚を覚える。
習慣的に適度な筋トレをやっていると、終わった後に自分の心臓の鼓動を聞きながら一種の高揚感を感じるが、その時と同じような高揚感、いや、はっきり言って「恍惚感」を感じる。
この曲のリズムは生きるための「心臓の鼓動」である。そして鼓動は、自分が好むと好まざるに関わらず、生きている限り繰り返す。
そして、生きることそのものも、繰り返しの連続である。起き上がったと思ったらまだ転ぶ。這い上がったと思ったら目の前に落とし穴がある。誰にでも当てはまるのではないか。おらく、これからもそうだろう。
しかし、転んだらまた起き上がればいいのだ。ただし、タダでは起きない、そんな力強い決意を感じる。
この曲の中でも、様々なテーマの繰り返しがある。
先の「ダン! ダン!」というドラムの音。
「highway」の韻を踏んでの「my way」。
「never」の韻を踏んでの「forever」。
「make」の韻を踏んでの「mistake」。
「Don't bend~」の行での、「d」と「b」の頭文字の繰り返し。その短い単語で綴られるリズム感と、濁音による男性的な力強さ。
そして「It's my life」のリフレイン。それらの繰り返しにより、いつの間にかトランス状態(いわゆる催眠状態)に入っていく。その大河のような豊かなバリエーションの波にただよい、落ちていく。
どこへ落ちていくのか…それは自分自身の源泉へ、である。
現実の世界で、知らず知らずのうちに外的要素に統制され、「他人の目」「他人の思惑」「世間での評価」という淵につかまっていたその手が、次第に外されていくのだ。
それは力づくで外されるのではなく、この曲の力によって自然と淵から手が離れ、深い暗闇の底に吸い込まれていくのだ。
そしてその自分自身の源泉で掴み取ったこの曲のイメージは、自己の内に抑えきれなくなった激情の爆発である。
それはまさに、イサドラ・ダンカン、ベートーヴェン、岡本太郎に通じるような、どのような外的要素にも惑わされず、自己の価値観にのみ基づいて生きようとした偉大な芸術家の姿に通じる。
彼らは、自分の激情を、魂を、「作品」というアイテムを通して人々に与えたのだ。
そしていつしか、「It's my life」という言葉が、タイトルとしてではなく、曲の中の1フレーズとしてではなく、自分自身の問題として心に刻まれる。
ボン・ジョヴィについては、このアーティストを紹介してくれた友人に聞いたこと、公式HPに書いてあること、アルバムの解説に書いてあることしか知らない。しかしそれがなんであろうか。
今はまだ、解説や分析ではなく、このサウンドに溺れていたい。
PR
23:59:59
ボン・ジョヴィ
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