先日、ベートーヴェンを聴いてみた。
ここ2~3年ずっと音楽を聴いていなかったが、音楽脳の体力が少し回復してきたので決意を決めておそるおそる聴いてみた。
このHPアドレスにも使っている、一番好きな曲のピアノ協奏曲第5番「皇帝」
(作品番号=Op.73)をまず聴きたいと思っのだが、CDが見当たらなかった。
よく考えたらそのCDは昔のパートナーにもらったもので、別れた時に宅急便で送り
返したのだった。
今考えればそこまでする必要はなかったのに、ほんとバカだな~。
それで、結局、ピアノソナタ「熱情」という危険な(?)賭けをした。
危険というのは大げさかもしれないが、オーケストラ+ピアノの、明るく力強い「皇帝」に比べると、情緒たっぷりのピアノのソロの曲でしかもこの情緒たっぷりのタイトル。
やはり危険だ。
そしてまぁとにかく聴いてみたが、結局第一楽章の途中で止めてしまった。
ベートーヴェンの心情や思想が重く迫りすぎて、血を吐くような妄想が浮かび逃げ出してしまった。
ベートーヴェンは、最期の瞬間、昏睡から目を覚まし、右拳を突き上げたということだ。
最期の瞬間にこんなことができる人間って、どういう人なんだろう。
「人は生きたように死ぬ」となにかで聞いたことがあるが、まさしく拳を突き上げ続けたような人生だったとは思うが。
ベートーヴェンのことを「人類史上最もロックな男」と表現したファンがいるが、ナットクする(「最も」という最上級表現は個人としてのものと受け止めて)。
「苦悩を突き抜け歓喜に至れ」って、いい言葉だね。
ワインレッド。