久しぶりに少しゆっくりめに書店を見てみた。
といっても地元の小さい書店だけど。
特に目的もなくフラっと入って、読んでみたい本があった時って嬉しいですよね。
今回はその手の収穫があった。
まず、城山三郎フェアのコーナーで「無所属の時間で生きる」。
私って渋いじゃん! と一人悦に入ってみた。
目を引いた一番の理由は、平積みになっていた為なんとなく目に入った表紙の写真。
高層マンションの窓辺の部屋の窓を開け、ベランダ越しに見える住宅街、その向こうにかすかに見える海。
両側に開けられた生成りのカーテン、左側にアイボリーのムートンが置かれたロッキングチェア、床にはベージュのラグ。
おそらくここで何十年も住んでいたのだろうと思わせる生活観のある部屋に、やわらかい日の光が差し込み、窓枠が斜め45度に影を落としている。
静かで郷愁を誘う印象だが寂しさはない。
この人の作品は初めてなのだけど、読みやすそうなエッセイなので楽しみである。
ただしいつ読み始めるか定かではない。
というのは、それからまた歩き回っていて宮本輝の新しい文庫本を見つけてしまったのです。
本当はその前に岸田秀(というちょっと変わった精神科医)の本を一冊買うつもりだったのだけど、輝の本を見つけて棚に戻した。セコいんだよ。
だって、「にぎやかな天地」という文庫本なのだけど、上・下で2冊あったんだもん。
その他合わせて計4冊。
先日のせせらぎCDをBGMにしてさっそく読んでみよう、そうしよう。
鴇色。