昨日、ダイアナ妃のことを書いたら久しぶりに追悼特集を見たくなり、今日引っ張り出してきて見てみた。
写真が粗くて驚いた。当時はこれで普通だったんですね。
やはりイブニングドレスが目を引くのだが、86年に来日した時の宮中晩餐会でのドレスが、この本を買ったときから気に入っている。
鳥丸軍雪のデザインで、濃い青の全身が細かいプリーツで、同じ色のクラッチバッグは扇形。
青い石(サファイア?)のヘアバンドをしている。
同じ本かどうか忘れたが、軍雪の追悼文を読んだ。
最後の方に、ダイアナがエジプトかどこかへ行った時に後姿を撮ったのだが、それが当時の彼女の状況を如実に表していていたたまれかった、というような話が書いてあった。
人は後姿はつくれない、後姿はその人がそのまま出てしまう、だから自分はデザインするとき、バックを大事にする、と続けていた。
そういえば、昔私もイラストを描く前の段階でのアイディアを出すためのラフデッサンで、後姿ばかり描いていたときがあった。
みんなどんな方法でラフを描いているのかアカデミックな教育を受けたことのない私はわからないけど、私の場合は15秒~30秒くらいのペースで50~100枚描くという方法が多い。
アイディアが出尽くしても手を止めてはいけないと決めているので考えているヒマがなく、数十枚を過ぎるとだんだん思いもよらないものが出てくる。
その中にはいいものがあるときもある。もちろん、いつもうまくいくわけではないが。
それで一時期、何枚描いても後姿ばかり出てきたことがある。
積極的に後姿を描きたかったのか、それとも正面を描きたくなかったのかはわからない。
でも、後姿に注目する時って、自分が悩んでいるとか苦しい状況にあるときが多いような気がする。
最近はすっかりそんなことは忘れていたが、これがいいことなのかどうか。
まぁ、キャパが広がったということにしておこう。
コーラル。