先週、書こうと思っていて忘れていたことを思い出した。
終戦記念日近辺に、かの731部隊の特集をやっていた。リポーターは鳥越俊太郎さん。
今回初めて明かされる事実があるということだった。
この関係はこれからもずっとリポートし続けていかなければならないのだろうけど、とりあえず現段階でのことということなのだろう。
その特集そのものも興味をもって見たが、二十代前半の頃、近くの公民館に731部隊で医師をやっていた人が講演に来て、それを聞きに行った時のことを思い出した。
本人の口から聞く人体実験の話というのは凄く衝撃だった。
その人が言うには、当時は自分が悪いことをしているという意識はなかったのだが(あの当時の世相では無理ないかも…)、終戦後、良心の呵責にさいなまれて罪滅ぼしのためと、二度と同じ過ちを繰り返さないために語り継がなければならないという気持ちから、講演して回っているということだった。
その人が最後に
「どうして日本人は過去の過ちをすぐに忘れてしまうんだろう」と、聴衆に問いかけるように言った言葉が印象的だった。
その言葉で、思い出したことがある。
昔、「過ぎたことを水に流す」という表現について読んだことだけど、
他国と国境を接したヨーロッパ諸国では、自国を流れる川は隣国へ続いている。自分の国が川を汚せば下流の国に迷惑がかかる。
それに対して、日本は川を汚してもいずれ海にそそぎ、わからなくなってしまう。
それで、都合の悪いことは川に流してしまえばいずれ忘れ去られ、責任の所在がわからなくなってしまうというわけだ、ということだった。
その場では場違いなような気がしたので発言しなかったが、これって多分、日本特有の思想だよね…。
国防色。